SATETOの編集部員が料理家さんのお宅へお邪魔し、家庭のフライパンでも失敗しない「ステーキの焼き方」を伝授してもらいました。教えてくれたのは、料理家の宮崎知花さん。「ステーキは焼く前が肝心」というアドバイス通りに、下ごしらえをこなした熊抱。さあいよいよ“本番”です。
今回宮崎さんに教わった
「ステーキを焼く10のコツ」
〈下ごしらえ編〉
- 01 焼く 30分前に冷蔵庫から出して室温にしておく
(冷凍肉の場合は、調理する半日前に冷蔵庫へ移しておく) - 02 キッチンペーパーで余分な水分を拭き取る
- 03 表になる面に格子状の切り込みを入れる
- 04 肉を叩いて全体を同じ厚さにする
- 05 塩とこしょうは焼く直前に振る(切り込みを入れた面のみ)
〈焼き方編〉
今回宮崎さんに教わった
「ステーキを焼く10のコツ」
〈下ごしらえ編〉
- 01 焼く 30分前に冷蔵庫から出して室温にしておく
(冷凍肉の場合は、調理する半日前に冷蔵庫へ移しておく) - 02 キッチンペーパーで余分な水分を拭き取る
- 03 表になる面に格子状の切り込みを入れる
- 04 肉を叩いて全体を同じ厚さにする
- 05 塩とこしょうは焼く直前に振る(切り込みを入れた面のみ)
〈焼き方編〉
※今回の焼き方は約250g(厚さ約1.5cm)のステーキを基準にしています。
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- 今日はどこのおうちにもある一般的なフライパンを準備しました。さっそく焼きましょうか。
- はい、緊張してきました。
5.塩とこしょうは焼く直前に振る(切り込みを入れた面のみ)
▲ 「胡椒は挽きたての粗挽きが、やっぱり香りが強くていいですよ〜」と宮崎さん。
- 切り込みを入れた面(盛り付けた時に表になる面)に塩こしょうをふります。塩は味を付けるだけでなく、お肉の旨みを封じ込めて身をぎゅっと引き締めてくれます。ただ早くに塩を振ってしまうと、お肉の水分と一緒に旨味も出てしまってパサつきの原因にもなるので、必ず焼く直前に振りましょう。
- 塩を振るタイミングによって味も変わるんですね。
6.焼きはじめは強火が鉄則
- まずは油をひいてフライパンを熱します。もしにんにくがおうちにある場合は、香りとコクづけにぜひ使ってください。その場合、お肉を焼く前に弱火でスライスしたにんにくをじっくりと炒めて香りを立て、あらかじめ取り出しておきます。
- いい香り。食欲をそそりますねえ。
- では、いよいよお肉を焼きましょうか。フライパンをしっかりと強火で熱したら、塩を振った面を下にしてお肉をそっと入れます。
- すばやく表面を焼きかためることで、旨みをぎゅっと閉じ込めてくれるんです。塩を振ってない面が上になっているはずなので、30秒ほど待って塩こしょうを振りましょう。
- なるほど〜、だから強火が鉄則なのですね。
ああ、でも焦げてしまわないか心配です。
- お肉を焼きはじめて1分ほど経ったら火を弱めます。余分な脂分が出てくるので、キッチンペーパーなどでしっかりと取ってくださいね。
[ 焼きはじめのチェックポイント ]
□ フライパンを強火でしっかり熱してから肉を入れる
□ 1分ほど強火で焼いたら火を弱める
□ 余分な脂は拭き取る
7.裏返しのサインは、焼き色をチェック
- お肉を焼く時って、いつ裏返したらいいのかわからなくて焦るんですが……。
- お肉の形や状態っていつも同じじゃないし、時間を計りながら焼いても上手に焼けるとは限らないのが難しいところですよね。一番わかりやすいサインは、お肉の3分の1くらいまで色が変わっていて、焼いている面にこんがりした焼き色がついているかどうか。裏を少し覗いてみて「あっ、おいしそう」と思ったらすぐに裏返すんです。
- どれどれ……おいしそう!もういいかも!
- はい!今ですよ!裏返して!
- (慌てて裏返す)
[ 裏返す時のチェックポイント ]
□ お肉の1/3くらい色が変わっている
□ 焼いている面がこんがりと焼き色がついている
□ おいしそうと思ったらひっくり返す!
8.裏も強火で焼き色をつける
- 裏返したらすぐに強火に戻します。裏面もしっかり焼き固めることで、旨味を閉じ込めます。
- 表も裏も、強火で焼き固めることが大切なんですね。
- そうそう、その通り。
9.弱火にしてアルミホイルで蒸し焼きに
- 30秒ほどで焼き色がつくので弱火にして、アルミホイルを軽くかぶせて蒸し焼きにします。
- 蒸すんですか!
- 鍋蓋をしたり、オーブンに入れたりするやり方もありますよ。私は軽く蒸したいから“アルミホイル派”。こうやって蒸し焼きにすることで、水分を逃がさずふんわりしたお肉に仕上がるんです。蒸し時間はだいたい1分くらいかな。
[ 裏面もおいしく焼くためのポイント ]
□ 裏返したらまずは強火で30秒ほど、焼き色をつける
□ 弱火にしてアルミホイルをかぶせる
□ 1分ほど蒸し焼きに
10.アルミホイルに包んで焼き加減を調節
- もうそろそろいいかな。
フライパンから上げたら、アルミホイルで包みます。
- あれ? もう焼かなくていいんですか?
- 裏表をしっかりと焼き付けたらフライパンから取り出してOK。アルミホイルで包んで、余熱でじんわり火を通すんです。
- どのくらい包んでいたらいいのですか?
- 今回のような厚め(約1.5センチ)のお肉の場合はミディアムなら4〜5分ほどが目安。お肉の厚さによって、余熱時間を調整してください。あと、アルミホイルで包むことで肉汁を逃さず柔らかく仕上がりますよ。
- そろそろ良さそうですね。
アルミホイルをはずして切ってみましょう。
- わ〜〜!!(歓声が上がる)
▲アルミホイルをはずしてさっそくカット。いい感じのミディアム具合です。
[ ミディアムに仕上げるポイント ]
□ アルミホイルで包んで余熱で火を通す
□ ミディアムは5分ほどが目安
- 美味しそうですね!
- 上手に焼けていますね〜、どうぞ食べてみてください。
- では、いただきます!
- ……やわらかくて美味しい! 焼き加減もちゃんとミディアムになってます! うれしい!
- ひとつひとつの過程を大切にしながら自分で焼いたステーキですからね。格別でしょ。ぜひこれで旦那さんにおいしいステーキを焼いてくださいね。
- ありがとうございます! コツを忘れないようにさっそく今晩焼こうかな(笑)。
基本的なポイントから隠し技まで教えていただいた今回のステーキレクチャー。ひとつひとつの手順に“理由”があるということは、目からウロコの連続で大きな収穫でした。今回は厚みのある牛肉でしたが、「ちょっと薄めのお肉でも、きちんとコツを押さえればおいしく焼けます」と言われていたので、気軽に挑戦できそうです。特別な日や、良いことがあった日に、さっそく自分の手で焼いてみたいと思います。宮崎さん、ありがとうございました!(熊抱)
いろいろな厚さ、焼き加減で焼いてみましょう
■ 普段使いしやすい120g前後のステーキ肉を焼くときは?
基本的なポイントは同じですが、下記の2点に注意して焼いてください。
POINT1.下ごしらえ時は、肉に切り込みを入れるのではなく、表面にフォークで穴を開ける。
POINT2.焼き時間は両面1分ほどに。アルミホイルに包む時間も1〜2分ほど短めにする。
■ ウエルダンで焼くときは?
ウエルダンとは、「よく焼いた」という意味。脂肪が多い肉に向いた焼き加減です。下ごしらえの方法は同じですが、ミディアムの時よりも強火でしっかりと焼きます。
POINT1.表になる面を強火で肉汁が浮き出るまで焼く。
POINT2.裏返して再び強火で肉汁が浮き出るまで焼く。
POINT3.火を弱めてアルミホイルをかぶせ、固くなるまで焼く。(肉を押してみて弾力がなくなったら焼き上がり)
中まで火がしっかりと通っているので、他の焼き方に比べ、多少硬い仕上がりになります。
教えてくれたのは
- 料理教室「スマイルスマイズ」主宰
宮崎知花 - 大手料理教室で13年間務めた後、第2子出産をきっかけに自宅で料理教室を開始。料理とパンづくりを同時に学ぶことができる1回完結レッスンや、親子で一緒に料理が楽しめる親子レッスンなどを定期的に開催しています。
あわせて用意したい「ごちそう前菜」レシピ3選
SATETOでご紹介している、ちょっと特別な日のメニューにぴったりなおしゃれな前菜レシピをご紹介します。サラダやおつまみ代わりにぜひ作ってみてくださいね。
ピリッとコクのあるソースが決め手
「ほたてとブロッコリーの粒マスタード和え」
ピリッとした粒マスタードとコクのあるマヨネーズのシンプルなソースが、お酒とも相性抜群の大人の味わい。生食用のホタテを使うので、サッと火を通すだけで外はプリッと香ばしく、中はとろりと半生の食感が味わえます。
レモンとハーブの香りで爽やか
「たこと新玉ねぎのマリネ」
マリネ液を作れば、あとは好きな具材と和えるだけ。今回は、タコと新玉ねぎを和えて、見栄えも味わいも抜群のデリ風イタリアンマリネに仕上げます。記事では基本のマリネ液の作り方からご紹介しています。
詰めるだけでこの華やかさ!
「トマトのファルシサラダ」
「ファルシ」とはイタリア語で「詰め物」のこと。見た目も鮮やか、テーブルに出すだけで心が躍るトマトのファルシサラダをご紹介します。火も使わず手軽なのに、ごちそう感たっぷり。パーティーや来客時にも大活躍です。
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