
オイルパスタの定番といえば、にんにくと唐辛子の風味が効いたシンプルなペペロンチーノ。「使う材料も少なく、作り方は至って簡単なのに、お店の味と違うのはなぜ?」と思うことありませんか?今回はオイルパスタの基本ともいえる、調理のポイントとコツをご紹介します。コツを掴めば、誰でもお店のような本格パスタを作れるようになります!作り方をマスターしておいしく作れるようになったら、あとは具材を変えてアレンジレシピを楽しみましょう。

▲ 教えてくれたのは、料理家のSHIMAさん。フードディレクターとして日々ブログやインスタグラムにレシピを更新されています。SHIMAさんのインスタグラムはこちら

決め手は、しっかり“乳化”させること
基本のオイルパスタ「ペペロンチーノ」
調理時間:約20分

オイルパスタを上手に作るコツ。それはズバリ「乳化」!オイルとパスタのゆで汁を白くなるまで混ぜ合わせ、とろみをつけることで味が劇的にレベルアップします。教えてくれたのは、よく休日のランチにパスタ料理を作るという料理家のSHIMAさん。シンプルながらもにんにくの香りが食欲をそそる “オイルパスタの基本・ペペロンチーノ”をぜひマスターしましょう!
\ 基本のオイルパスタ「ペペロンチーノ」のポイント /
レストランのシェフからおしえてもらったのが、今回のポイントとなる「乳化」のテクニック。さらにパスタは“作る手際”も大切です。パスタを茹でている間に、フライパンでにんにくの香りを出す…など、全体の流れと手順を事前に掴んでおくと作業効率が上がり、一番おいしい状態でいただけますよ!

ペペロンチーノを本格的な仕上がりにするための乳化のコツ
ペペロンチーノの作り方の代表的なポイントである「乳化」のコツをご紹介します。ぜひ、調理に入る前に注意する点をおさえておきましょう!
にんにくと唐辛子の風味がオイルに移ったら、オイルとゆで汁を合わせます。このときに重要な過程が「乳化」です。乳化させる理由の一つは、パスタソースから油っぽさや水っぽさをなくし、口当たりをまろやかにするため。二つ目は、ソースにとろみをつけてパスタと絡みやすくするためです。
以下にまとめた3つのポイントに気をつけて上手く乳化させると、シンプルなペペロンチーノの味はぐんとレベルアップします。
①茹で上がり3分前のゆで汁を使う
乳化剤の役割を果たしてくれるのが、ゆで汁に含まれるデンプン。茹で上がり3分前〜1分前くらいのゆで汁を使うと、パスタからちょうど良い具合に溶け出たデンプンが乳化をスムーズにしてくれます。
②ゆで汁は少しずつ加える
ゆで汁を一気に加えると、分離してしまい、上手く乳化しにくくなってしまいます。焦らず、何度かに分けて加えるのがミソです。
③空気を含ませながら、とろみが出るまで混ぜる
なめらかな口当たりにするためには、空気を含ませながらソースを絡めることがポイントです。空気を含ませるようにグルグルと混ぜながら、とろみがつくまで煮詰めましょう。

基本のオイルパスタ「ペペロンチーノ」の材料(2人分)
- オリーブオイル…大さじ6(90ml)
- にんにく…2片(皮を剥いて縦半分にカット)
- 輪切り唐辛子…小さじ1/2
- 塩こしょう…ふたつまみ
- パスタ…160g
- パセリ…適量
- ☆パスタを茹でる用
- 水…2リットル
- 塩…20g
基本のオイルパスタ「ペペロンチーノ」の作り方
1.パスタ用の湯を沸かす
パスタを茹でるために、鍋に水を入れ、沸いたら塩を入れる。

■お湯と塩の量は?
お湯の量は茹でるパスタの10倍以上を目安に(パスタ100gでお湯1ℓ以上)、お湯の量の10%の塩を加えます。1人前のパスタの場合は、お湯1ℓ・塩 10gが目安。2人前の場合は、お湯2ℓ・塩20gを目安にして茹でます。パスタに塩味をつけることでおいしさとコシがアップします。
2.具材の香りを出す
フライパンにオリーブオイル、にんにく、輪切り唐辛子を入れる。火をつけて弱火でじっくりと炒めて香りを出す。

■具材を入れた後に火にかける
焦げないように、具材を入れた後に火をつけます。
3.パスタを茹でる
1.が沸いたら、袋の表記通りにパスタを茹でる。

■お湯で泳がせるように
お湯の量が少ないと、パスタ同士がくっついたり、硬く仕上がったりすることもあります。なるべく深い鍋を用意し、たっぷりのお湯で麺を泳がせるように茹でましょう。
4.ゆで汁を加える
2. のにんにくに少し焼き色がついたら中火にする。パスタのゆで汁(お玉2杯分・約180㏄)を加える。


■にんにくと唐辛子の風味をオイルに移す
しっかりとオイルを温めて、にんにくと唐辛子の風味をオイルに移した後に、ゆで汁を加えます。
5.乳化させる
中火にして、トロッとするまで全体を混ぜながら煮詰める。

■とろみが出るまで!
ここが一番のポイント!グツグツと気泡が出て、全体が白っぽくなるまで約1~2分ほどお玉でグルグルと混ぜながら煮詰めます。オリーブオイルとゆで汁がなじんで、とろみがつけばOK。
6.パスタを加える
茹で上がったパスタを湯切りし、5. に加える。塩コショウで味を整える。

7.完成

全体を混ぜて、パスタにしっかりとオイルを絡ませたら完成!たっぷりのオリーブオイルを使ったにもかかわらず、油っぽくなく、にんにくの香りひろがるペペロンチーノに。おいしさの決め手となる「乳化」と、「作る工程」を事前に把握しておけば、簡単に効率よく作れます。
何度か作って、ぜひマスターしてください!

基本のペペロンチーノの具材アレンジ
「キャベツとかにかまのオイルパスタ」

基本のオイルパスタをマスターしたら、次は具材をアレンジしてレシピの幅を広げましょう。冷蔵庫を開けてかにかまとキャベツを見つけたら、ぜひ作って欲しいのがこちらの一品。かにかまの旨味とキャベツの甘み、そしてにんにくの風味が効いたオイルがパスタに絡まり、あっという間にペロリ。休日のランチにピッタリです!
\ 「キャベツとかにかまのオイルパスタ」の調理のポイント /
「基本のオイルパスタ」に、キャベツとかにかまを加えるだけのお気軽パスタ。作る手順は同じなので、基本の作り方さえマスターしておけば簡単に作れちゃいます! 具材を加える時は、少し多めのオリーブオイルを使います。やはりおいしさの決め手は「乳化」。ゆで汁を加えたら、しっかりと混ぜ合わせてくださいね!


「キャベツとかにかまのオイルパスタ」の材料(2人分)
- キャベツ…140g
- かに風味かまぼこ…5本(約80g)
- オリーブオイル…大さじ8(120ml)
- 輪切り唐辛子…小さじ1/2
- にんにく…2片(皮を剥いて縦半分に切る)
- 塩こしょう…ふたつまみ
- パスタ…160g
- ☆パスタを茹でる用
- 水…2ℓ
- 塩…20g
「キャベツとかにかまのオイルパスタ」の下準備
・かに風味かまぼこは手でほぐしておく
「キャベツとかにかまのオイルパスタ」の作り方
1.キャベツを切る
キャベツを大きめの細切りする。

2.「基本のオイルパスタ」を作る
「基本のオイルパスタ」の手順1~3の通り、パスタを茹でながら、フライパンにオリーブオイル、にんにく、輪切り唐辛子を入れて弱火にかける。



3.具材を炒める
フライパンのにんにくに少し焼き色がついたら、中火にしてキャベツとかに風味かまぼこを加えて炒め合わせる。

4.乳化させる
中火にし、2. のゆで汁を加えて全体をしっかりと混ぜ合わせて乳化させる。


■オイルパスタの基本は乳化!
「基本のオイルパスタ」手順④と同様に、お玉2杯分(約180㏄)のパスタのゆで汁を加えます。しっかりと混ぜ合わせて乳化させて!
5.パスタを加え、味を整える
茹で上がったパスタを湯切りし、フライパンに加えて全体を混ぜ合わせる。塩コショウで味を整える。


■好みの味に変えてもOK
白だし(大さじ2)を加えれば和風味に。ポン酢(大さじ2)を加えれば、食欲そそるさっぱりとした味に。お好みに合わせてそれぞれ楽しんでみて!
6.完成

にんにくの風味はもちろん、かに風味かまぼこのうま味が効いたおいしいパスタのできあがり!オリーブオイルを多めに入れたにも関わらず、ベタベタとしていないのは、しっかりと乳化されている証。もうこれでいつでもおいしいオイルパスタが作れます!
このレシピで使えるコープ関連商品
おいしく作れないのは、きっと良いオリーブオイルやパスタ麺を使っていないからだと思っていました…。素材のせいではないのですね(笑)。オリーブオイルの量や、パスタを茹でる時に入れる塩の量も、今まで全然足りていなかったことを知り、「へー!」の連続でした。 “乳化”を習得できたので、これで自宅でもおいしいパスタが作れそうです!
(SATETO編集部 佐藤)
教えてくれたのは
ペペロンチーノと一緒に食べたい、サイドディッシュ3選
プリッと焼いたほたてを和えるだけ
「ほたてとブロッコリーの粒マスタード和え」

サッと火を通すだけで外はプリっと、中はとろりと半生の食感が味わえる、ほたてとブロッコリーの副菜。ピリッとした粒マスタードとコクのあるマヨネーズのソースをかけて、ちょっぴり大人な味わいに。ペペロンチーノと合わせて、お酒とも相性抜群のメニューを召し上がれ。
詰めるだけでこの華やかさ! トマトのファルシサラダ

「ファルシ」とはイタリア語で詰め物のことで、中身をくり抜いたトマトの中に野菜やサーモンを詰め込むと、ファルシサラダの完成です。切って詰めるだけで見た目も華やかなサラダができるので、ペペロンチーノの前菜にいかがでしょうか。
切干大根の戻し汁がだし代わり
「切り干し大根のミルクスープ」レシピ

切干大根の戻し汁を使った、コク旨クリームスープ。材料は切らずに入れて煮るだけなので、少ない手順で作れます。きのこや切り干し大根などの栄養豊富な具材がしっかりと入ったスープは、ペペロンチーノのサイドディッシュとしてもバッチリです。
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