
やさしい甘みとほくほくとした食感で、幅広い世代に愛されている食材「かぼちゃ」。今回は、豊富なかぼちゃレシピの中から、定番中の定番!かぼちゃの煮物のレシピをご紹介します。一見ハードルが高そうなイメージですが、どのご家庭にも必ずストックされている調味料で作ることができます。かぼちゃの自然な甘みを生かした味わいに仕上がりますよ。

▲ 教えてくれるのは、2児の母でもある料理家の宮崎知花さん。子育てと仕事を両立させる中で生み出す時短レシピは、忙しいママの強い味方。

素材の味を楽しむ
かぼちゃの煮物
調理時間:約20分
※鍋止めの時間は除く

多少煮る時間はかかるものの、手順自体はとてもシンプルなレシピです。食事作りの最初にかぼちゃを切って鍋に入れるところまでを済ませれば、煮ている間にほかのおかずが作れて効率的です。
\ 「かぼちゃの煮物」を作る際のポイント /
作り方がとてもシンプルだからこそ、種やワタをとったり、面取りをしたり、ひとつひとつの手順を丁寧に行うことが食感よくおいしく仕上げるコツです。温かいままでも冷めてもおいしいので、作り置きやお弁当にもぴったりです。

\ 「かぼちゃの煮物」を動画でチェック /
「かぼちゃの煮物」の材料(2〜3人分)
- かぼちゃ…1/4玉(450g)
- 水…200cc
- きび砂糖…大さじ1
- 酒…大さじ1
- みりん…小さじ2
- しょうゆ…小さじ2
「かぼちゃの煮物」の作り方
1.種とワタを取る
大きめのスプーンを使い、かぼちゃの種とワタをこそげ取る。

■やわらかいワタまで取り除く
タネが取れたらカーブに沿ってスプーンを動かし、やわらかいワタまでしっかり取るのがポイント。表面がデコボコだと引っかかりができて煮崩れしやすいので、内側をツルツルにしておくようにしましょう。
2.皮を削る
切り口を下にして置き、ところどころ薄く皮を削ぎ落とす。

■味を染み込みやすくするため
一般的に多く出回っている「西洋かぼちゃ」は皮が硬めなので、皮の一部を削ることによって、味が染み込みやすくなります。硬い部分はピーラーを使ってもOK。
3.角に切る
横半分に切ったあと、大きさが均等(約3.5cm)になるように切り分ける。

■てこ切りで楽々カット!
かぼちゃが硬くてなかなか切れない場合は、包丁の峰(背中)の前方部分に手を添えて、2点に力を加えて切る“てこ切り”という切り方でカットします。
4.面取りをする
切り口の角を薄く切り取るようにして面取りする。

■面取りで煮崩れを防止
面取りは、煮ている途中にかぼちゃ同士がぶつかって煮崩れしてしまうのを防ぐ効果があります。
5.鍋にいれる
鍋に水・きび砂糖・酒を入れて、箸で混ぜて均一に溶かす。かぼちゃの皮を下にして並べる。

6.煮る
中火にかけ沸騰したら、落としぶた(クッキングシート)をし、弱火〜中火で5分ほど煮る。

■落しぶたの代用品
落しぶたは、クッキングシートやアルミホイルで代用できます。クッキングシートは、鍋よりひと回り小さく切って四つ折りにし、中央や先端部分にハサミで切り込みを入れます。アルミホイルは、鍋よりひとまわり大きく切り、一度くしゃくしゃにして広げ、丸い形に整えます。鍋の直径より小さくなるように調整し、箸で穴を開けて空気を抜けやすくして使いましょう。
7.しょうゆ、みりんを加える
落としぶたをはずし、しょうゆ、みりんを加え、軽くゆすってなじませる。落しぶたを戻し、蓋をして、弱火〜中火で5分ほど、やわらかくなるまで煮る。




■竹串でチェック
竹串を使い、かぼちゃの一番厚い部分を刺して火の通りを確認します。もし硬い場合は3分ずつ延長しながら、やわらかくなるまで煮ます。スーッと竹串が通るくらい煮えたらOKです。
8.煮詰める
落としぶたをはずし、水分を飛ばすように少し煮詰める。火を止め、ふたをしてそのまま10分ほど置く(鍋止め)。


■鍋止めとは?
鍋止めとは、煮物を作る際に、煮上がった料理を、火を止めてそのまま鍋の中に入れておく調理法のこと。冷めるまでの時間にゆっくりと味が染み込んでいきます。特に芯まで味が染み込みにくい食材や、煮崩れしやすい煮物を作る場合によく使われます。

かぼちゃが汁気を吸い取ったら、器に盛り付けて完成です。
【 かぼちゃの煮物 Q&A 】
Q. 余ったかぼちゃの保存方法は?
A.傷みの原因になりやすい種やわたを取り除いて冷蔵保存しましょう。3〜4日以上保存したい場合は、冷凍保存すれば2週間程度保存できます。用途に合わせてカットしたら、ラップに包んでジッパー付き保存バッグに入れて冷凍庫へ。
Q. かぼちゃの煮物の保存の仕方は?
A.冷蔵で2〜3日、冷凍で約1ヶ月保存することができます。冷凍する場合は、かぼちゃの水けを拭き取り、ラップで包んで、ジッパー付き保存バッグに入れて冷凍します。食べる時は冷凍庫での自然解凍か、ラップを開いて電子レンジで温めましょう。
「かぼちゃの煮物」で使えるコープ商品
これまで自己流でやってきて特に疑問も感じていなかったのですが、かぼちゃを切る時のコツや面取りの仕方を改めて教わることができ「こうやったら簡単だったんだ!」という気付きがたくさんありました。これまで家族には煮崩れにも目をつぶってもらっていましたが、次からは、見た目も美しいかぼちゃの煮物が作れそうです。
(SATETO編集部 寺尾)
教えてくれたのは

- 料理教室「スマイルスマイズ」主宰
宮崎知花 - 大手料理教室で13年間勤めた後、第2子出産をきっかけに自宅で料理教室を開始。料理とパンづくりを同時に学ぶことができる1回完結レッスンや、親子で一緒に料理が楽しめる親子レッスンなどを定期的に開催しています。
コツを覚れば簡単!
味がしっかりと染み込んだ「煮物・煮つけレシピ」
煮物や煮つけ料理は、一見難しいレシピのように感じるもの。でもコツさえ覚えれば、意外に簡単。早速今日の夕食にいかがですか。
旨みしみしみ!
「大根と手羽先のこっくりやわらか煮物」

手羽先と大根の下準備をしっかりしておけば、煮込み時間は約10分。芯までしっかり味が染み込んだ煮物が完成。お箸がス〜ッと通る、ほろほろの大根にも注目です。
旨味が染みたホクホクのじゃがいも。
覚えたい「基本の肉じゃが」

しっかりと味が染みた肉じゃがは、面取りやアク抜きなどの下準備が重要です。調味料を入れる順番、最後に加える香り付けのふりしょうゆ、味を染み込ませるための鍋止めなどのコツを覚えましょう。
ホロッとやわらか。
甘辛味でごはんがすすむ「かれいの煮付け」

切り身で手に入れやすい、かれいを使った煮付けをご紹介。少しハードルが高いように感じるかもしれませんが、基本を覚えれば、特別な素材や調味料は使わずに、まるで料亭!?の見栄えのいい煮付けが作れます。
この記事はいかがでしたか?ご感想・コメントをお願いします。
※こちらはご覧いただきました記事に関するご感想をお聞かせいただくことを目的としております。商品等個別のお問い合わせにつきましては、正確に調査・回答させていただくために、こちらのフォームをご利用ください。