「煮付け」と聞くだけで、なんだかハードルが高いように感じてしまうもの。しかし、基本を覚えれば、特別な素材や調味料は使わずに、まるで料亭!?の見栄えのいい煮付けが簡単に作れてしまうんです。今回は、切り身で手に入れやすい、かれいを使ったレシピをご紹介します。
▲ 料理家の宮崎知花さんは2児の母。ご自宅で開催されている料理教室では、忙しいお母さんたちの味方「フライパンひとつ」シリーズや、「子どもと一緒にパン作り」など、ご自身の経験から生み出された楽しいレシピを多数ご紹介されています。
根菜としいたけの旨みで味わい深い
「かれいの煮付け」
これからシーズンを迎えるかれい。脂が乗っていて身離れがよく、骨が少ないので子どもでも食べやすい魚です。しいたけやごぼうなどの旨み成分の多い食材と煮ることで、出汁を使わなくてもおいしく仕上がるそうです。
\ 宮崎さんからのひとこと /
白身魚はアクが出にくいので、煮付け初心者にもおすすめです。タイやタラなどに置き換えて作ることができるので、その時々に手に入る白身魚を使ってトライしてみてくださいね。
材料(4人分)
- かれい…4切れ
- ごぼう…60g(ささがきにして水にさらしておく)
- しいたけ…4枚
- カイワレ…1パック
- 酒…小さじ4
- 煮汁(A)
- 水…150ml
- 酒…30ml
- みりん…30ml
- しょうゆ…30ml
下準備
1. かれいに飾り包丁を入れる
かれいの表面の水気をキッチンペーパーで拭き取り、皮の部分に深さ2~3mmの切り込みを入れる。
宮崎さんに教わったポイント:
■ 飾り包丁の効果
煮ている間に皮が縮むので、切り込みを入れておくことで破れずにきれいに煮上がり、味の染みもよくなります。
■ 飾り包丁の種類
かれいの皮の面積や好みによって、十字or2本のラインの切り込みを入れましょう。面積が狭い時は2本ライン、料亭風に仕上げたい時には十字がおすすめですよ。
2. お酒をふりかける
1.で入れた切り込み部分を指で開くようにしながら、酒をふりかけ、10分ほどおく
宮崎さんに教わったポイント:
■ 臭みとって食べやすく
酒にはかれい特有の臭みをとる効果があります。切り込み部分を中心に、全体にしっかりお酒をふりかけましょう。
作り方
1. ごぼうを煮る
フライパンに(A)とごぼうを入れ、中火にかけてひと煮立ちさせる
2. かれいを煮る
かれいの切り込みを入れた方を上にしてフライパンにいれる。アクが出たら取り除きながら再沸騰させる
宮崎さんに教わったポイント:
■ 煮汁をかけながら
かれいの表面に煮汁をかけながら煮ると、より味が染み込みやすくなります。煮崩れしやすいので、裏返すことはNGです。
3. しいたけを煮る
しいたけを入れ、クッキングシートを落とし蓋代わりにして、弱火で5分煮込む。落とし蓋をはずし、さらに中火で5分煮る
宮崎さんに教わったポイント:
■ クッキングシートがない場合
木製やステンレス製の落とし蓋はもちろん、アルミホイルなどで代用することもできますよ。
■ しいたけは厚さによって工夫を
しいたけのカサは飾り切りにしておくと、見栄えだけでなく味の染みもよくなります(しいたけの飾り切りを動画でチェック)。また、しいたけの厚みがある場合は、落とし蓋をする前にスプーンで煮汁をかけると味が染み込みやすくなります。煮ている途中で1度ひっくり返してもいいでしょう。
4. 鍋止めをする
火を止めたらカイワレを入れ、蓋をしてそのまま10分置く
宮崎さんに教わったポイント:
■ 鍋止めとは?
味を深く含ませるために、煮上がったあともしばらく鍋の中に入れておくことを「鍋止め」といいます。冷めるまでの時間に味が染み込んでいくので、よりおいしくいただくことができますよ。
5. 完成
かれいは切り込みを入れた方を上にして盛り付ける
勝手に“ハードルが高い”と決めつけていた魚の煮付け。いつでも冷蔵庫に入っているような食材を使って、フライパンで手軽に作れることに驚きました。しいたけとごぼうのいいおだしがかれいにも染み込んで、ごはんを何杯でもおかわりしたくなる最強おかずです!
(SATETO編集部 寺尾)
教えてくれたのは
- 料理教室「スマイルスマイズ」主宰
宮崎知花 - 大手料理教室で全国各地を転勤しながら13年勤務。福岡へ転勤後、第一子出産を機に自宅教室を開始。料理とパンが同時に学べる1回完結レッスンや、親子で一緒に料理が楽しめる親子レッスンなどを開催中です。
この記事はいかがでしたか?ご感想・コメントをお願いします。
※こちらはご覧いただきました記事に関するご感想をお聞かせいただくことを目的としております。商品等個別のお問い合わせにつきましては、正確に調査・回答させていただくために、こちらのフォームをご利用ください。