大自然の恵みと徹底した管理体制が
おいしく安全な牛を育てる
私たちの食卓にのぼる牛肉は、出荷されるまでの期間、どのような環境でどのように育てられているのでしょうか。生協で取り扱っている牛肉の生産者に、牛を育てる環境や肥育における取り組みを教えていただきました。第3弾となる今回は、日本から遠く海を越えたニュージーランドの大地で育てられている「オーシャンビーフ」に迫ります。牛肉の輸出量は世界第6位という畜産大国でありながら、BSEや口蹄疫といった深刻な病気が発生したことが一度もないニュージーランド。その秘密が隠されているかもしれません。
\ 答えてくれたのは /
コープ九州畜産商品部 新開芳喜
A. 目の前に海岸が広がる、牧場にとって最高の環境です。
牧場があるのは、ニュージーランドの南島、ワカヌイという海に面した地域です。海岸を目前にした立地のため風通しがよく、新鮮な海風が牛の臭いや埃や地熱を吹き飛ばして清潔な環境を保ってくれます。牛の疾病や農場内の衛生状態のリスクを軽減するという、牧場にとって最高の環境なのです。“オーシャンビーフ”と呼ばれるのはこのためです。
▲ ワカヌイにある肥育牧場。牧場につきもののハエも、ここではほとんど見られないそうです
A. 自家栽培した飼料に南アルプスの純水を与えています。
子牛(繁殖から14〜18ヶ月齢)は牧草をたっぷり食べて育ちます。子牛がワカヌイの牧場にやってきて出荷されるまでは、地元の穀物を中心に、大麦、小麦、トウモロコシの発酵飼料などを成長段階に合わせて配合します。水は、地下45mからくみ上げる南アルプス山脈の純水を給水しています。
▲ 消化吸収を助ける小麦。生産者はときに、自ら飼料を口に入れて味見をし、その状態を確かめます
A. 牧場の取り組みと、
国をあげての徹底した管理ゆえだと思います。
牧場では水や飼料の検査を定期的に実施したり、子牛の導入時に、万一を想定して、成長促進剤や抗生物質などの使用記録を丁寧に確認するなど、安全管理の徹底を心がけています。またニュージーランドは孤立した島国で伝染病から隔離されている立地であることや、国が食肉検査システムを徹底管理し、成長促進剤や抗生物質不使用への取り組み、肉骨粉の輸入や遺伝子組み換え飼料などを禁止していることが挙げられます。
▲ 工場での品質管理も徹底。自社検査室が工場内に設置されるなど、安全性がどこまでも追求されています
A. ほどよい脂肪分に栄養ぎっしり。
すっきりとしたおいしさです。
赤身が強いなかにもほどよい脂肪分を含んでいます。赤身の肉は少し固めと思われがちですが、柔らかくも適度な歯ごたえが特徴で、噛めば噛むほどに肉本来の旨みが味わえます。クセが少なくすっきりした味わいも自慢。霜降り肉と比べると、赤身には動物性たんぱく質がより豊富に含まれているので、ヘルシーさを求める方にもおすすめです。
A. サッと炙った焼肉、じっくり火を通したグリルなど、
お好みでどうぞ。
霜降り肉と比べると、脂肪が少ない分気軽に調理しやすいと思います。薄切りにしたオーシャンビーフをサッと炙って塩とこしょうでいただくのも良いですし、肉自体がしっかりしているので、大きめにカットしてグリルで焼いてソースでいただくのもおすすめです。適度な歯ごたえと、噛めば噛むほどにおいしさが味わえます。
日本から遠く離れたニュージーランドという異国の地で育てられている牛が、商品となって私たちの手元に届くなんて、なんだか少し感慨深いものがあります。見えないところで徹底されている飼育への取り組みが、このオーシャンビーフを生み出しているのだと改めて気付かされた機会になりました。赤身肉が見直されている昨今、さらなる人気が期待できそうです。
( SATETO編集部 堀尾 )
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