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できるだけ手づくり えびとはんぺんで旨みたっぷり!ふわふわ「伊達巻」の作り方

甘くてふんわりとした伊達巻は、小さなお子さんも大人も大好きな、おせち料理の人気メニュー。一般的な卵焼きとは異なり、魚のすり身を加えたり巻き込んだりするため調理が難しそうですが、身近な食材や道具を使えば自宅でも手軽に作れます。市販のものは甘くて口に合わない…という方も、自分で作れば甘さの加減もできますよ。

料理家の松竹智子さん_画像

▲ 教えてくれたのは、料理家の松竹智子さん。 旬の野菜を中心に、日々の食卓に取り入れやすいレシピを提案されています。


おせちに伊達巻を入れるのはぜ?

ぐるりと巻かれた姿が巻き物のように見えることから、「知識が増える」として学業成就の願いが込められ、おせちに入れられるようになったそう。”生命の象徴“とされる卵料理を入れることで、子孫繁栄の願いも込められます。


recipe

はんぺんとえびで作る
「伊達巻」

プロの料理人は伊達巻に魚のすり身を使いますが、家庭で作ろうとするとなかなか大変。そこで代用するのが、魚のすり身でできた「はんぺん」です。ふんわりとした食感に仕上がって一石二鳥。さらにえびも加えることで、旨みと風味もアップします。伊達巻用の「鬼す(鬼すだれ)」は使わずに、家庭にあるラップと巻き簾を使いました。

\ 「伊達巻」を作る際のコツ /

伊達巻は焼きムラがあると見栄えが悪くなってしまいます。今回は火が均一に回るように、アルミ箔の蓋を使って弱火でじっくりと蒸し焼きにしました。卵焼き器の熱ムラをなくして均等にきれいな焼き目をつけるため、熱した後にぬれ布巾に置いて粗熱を取るという、“ひと手間”を加えることもポイントです。

松竹さん_顔画像

\ 「伊達巻」を作る4つのポイント /

レシピのポイント①
フードプロセッサーでなめらかな生地を作る

えびの下ごしらえをした後、材料と調味料をフードプロセッサー(またはミキサー)に入れてなめらかになるまで撹拌することで、口当たりの良い生地になります。

レシピのポイント②
弱火でじっくり生地を焼く

卵焼き器を強火で熱したら、ぬれ布巾で一旦冷ますのがポイント。生地を流し入れたらアルミ箔の蓋をかぶせ、弱火でじっくり中まで火を通します。

レシピのポイント③
熱いうちにラップで巻く

焼き上がった生地をラップの上に置き、巻きやすいように切り目を入れてから熱いうちにシロップを塗り、素早くぐるりと巻き込みます。

レシピのポイント④
巻き簾をコップに立てる

ラップで巻いた生地を巻き簾で包み、輪ゴムで固定して伊達巻の波模様を付けます。この時にコップに立てておくことで、シロップが全体に行き渡ります。

「伊達巻」の材料

  • 材料(15cm×15cmの伊達巻2本分)
  • はんぺん…120g
  • 無頭えび…60g(冷凍むきえびでも可)
  • 卵(Mサイズ)…5個(270g)
  • (調味料)
  • みりん …大さじ3
  • 砂糖…大さじ1
  • 酒…大さじ1
  • 薄口醤油…小さじ1
  • (シロップ)
  • 砂糖 …65g
  • 水 …1/2カップ

「伊達巻」の作り方

1.えびの下処理をする

ようじなどを使ってえびの背ワタを取り除き、殻を剥いて尻尾も取る。ボウルに水(分量外)150mlと酒大さじ2(分量外)を入れ、えびを入れてさっとふり洗いし、キッチンペーパーで水気を切る。

「数の子」_画像04
「数の子」_画像04
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■ 下処理をしてえびの臭みや苦みを取り除く

えびの背ワタには苦みがあるため、しっかりと取り除くことがおいしく作るポイント。真水ではなく酒を入れた水で洗うと、旨みを逃さずに臭みを取り除けます。

2.フードプロセッサーで攪拌する

えびとはんぺんを1cm大に切り、フードプロセッサー(もしくはミキサー)に入れて卵、調味料と共になめらかになるまで撹拌する。

「数の子」_画像07
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■ 撹拌する時には卵液を少しずつ加える

ダマになるのを防ぐため、フードプロセッサーに材料を一気に入れるのではなく、卵液と調味料を少しずつ加えながら撹拌しましょう。ダマになった部分があればへらで漉します。

3.シロップを作る

鍋にシロップの材料を合わせて中火にかけて沸騰させ、砂糖が溶けたら火を止める。

「数の子」_画像07
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4.卵焼き器を熱する

卵焼き器にサラダ油(分量外)を引いて中火で熱し、キッチンペーパーで余分な油を拭き取る。煙が出るくらいまで温まったら卵焼き器を濡らした布巾に乗せて数秒冷まし、コンロに戻して弱火にかける。

「数の子」_画像14

■ 卵焼き器をいったん冷ますことで焼きムラ防止

このひと手間をかけることで卵焼き器の温度が均一になるため、焼きムラができるのを防ぎます。

5.卵焼き器の火加減を確認する

卵焼き器に卵液を数滴垂らし、十分に加熱されているか確認する。ひと呼吸して卵液がぷっくりと固まるくらいが適温。すぐに固まるようなら加熱しすぎているため、火を止めるかぬれ布巾に乗せて温度を下げる。

「数の子」_画像14
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6.生地を作る

卵焼き器が適温になったら、卵液の半量を一気に流し入れる。卵焼き器よりもひと回り大きなサイズにカットしたアルミ箔をかぶせて蓋にする。弱火で10分ほど蒸し焼きにする。

「数の子」_画像14
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■ 焼きムラができないように卵焼き器の位置を変えながら焼く

2〜3分おきに卵焼き器の位置をずらして火の当たりを均一にしましょう。ガスコンロの場合は五徳の上に網を乗せると位置をずらしてもぐらつかず、安定します。

■ 火の通りを確認する

卵焼きの表面を触ってみて、指に生地が付かず、乾いた状態になったら火が通った合図。家庭のコンロによって火加減が異なるため、焼き始めて7分くらい経ったら焼き具合をチェックしましょう。

7.生地を裏返す

ヘラを生地の四隅に入れて卵焼き器から剥がし、パタンと裏返す。

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ヘラを生地の奥に入れて、手前に引き出すようにして裏返すとスムーズ。

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8.再び蒸し焼きにする

裏返した生地にもアルミ箔の蓋をかぶせ、弱火で2〜3分蒸し焼きにする。竹串を刺して、生地が付かなければ焼き上がり。

「数の子」_画像14
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9.切り目を入れる

まな板に生地の2倍の長さのラップを広げ、最初に焼いた方が外側になるように置く。短い方が手前になるように置いて、自分に対して平行になるよう、深さ2〜3mmの切り目を1.5cm間隔で入れる。

「数の子」_画像14
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■ 熱いうちに手早く切り目を入れる

切り目を入れることで巻きやすくなり、熱いうちに巻くことでしっかりと形作ることができるので、この工程は手早く行いましょう。

10.シロップを塗る

生地をしっとりとさせるため、切れ目に3のシロップをハケでたっぷりと塗る。ハケがなければスプーンでもOK。

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11.生地を巻き込む

ラップの手前の端を持ち、最初のひと巻きをきつめに巻いてからそのままラップをゆるませないように一気に巻く。巻き終わったら、ラップの両端をキャンディ包みにして内側に畳む。

「数の子」_画像14
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■ ラップで巻く

最初に生地を巻く時にラップを使うことで簡単に巻き込める上に、しっとりとした食感に仕上がります。

12.形を整える

ラップで巻いたままの伊達巻を巻き簾で巻いて、両側を輪ゴムで止める。コップに立てて置いて、途中で上下をひっくり返し、シロップを全体になじませる。
残りの半量の卵液も同様に焼いて形を整える(手順4〜12)。

「数の子」_画像14
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13.完成

ひと口大にカットすれば、かわいらしい伊達巻のできあがり!冷蔵庫に入れておけば4〜5日は日持ちします。

「数の子」_画像14
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市販の伊達巻も好きですが、ちょっと甘すぎると思っていたのも正直なところ。自分で作れば甘さを調節できる上に、はんぺんを使ってふわふわにできるので嬉しい限り。おせちだけでなく、お弁当のおかずやおやつ、おつまみなどにも活躍しそうです。
(SATETO編集部)

教えてくれたのは

松竹智子
料理家。福岡市内で料理教室や食のイベントをおこなう「深草」を主宰。フードスタイリストとして、食品関係企業のレシピ提案やスタイリングなども数多くおこなっています。

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