今、まさに最盛期を迎えている、ぶどう。世界中でも数多くのぶどうが栽培されていますが、日本産が熱い注目を集めているそうなんです。
日本のぶどうは、2014年〜2018年の間に海外への輸出量が約3倍に増加。2018年には1,492tに達しているとか。輸出先の多くは香港や台湾などのアジアの国々。甘いピオーネやシャインマスカットは贈答用に引っ張りだこなんですって。
国内でもぶどうは昔から大人気。赤いデラウエアや黒赤色の巨峰だけではなく、味も香りも新しい品種が続々登場し、公表されている品種だけでも約50種ほど栽培されているそうです。
1. コープのぶどういろいろ
コープでは、夏から秋にかけて九州〜岡山〜長野〜山梨〜福島産のぶどうを取り扱い中。旬を追いかけるように、取り扱う産地も北上していきます。カタログにずらりと並ぶぶどうを見ていると、何を選べば良いのか結構迷いますよね。
今回はコープで取り扱いの多いぶどうとその特徴をご紹介します。
【小粒でもしっかり甘い】
■ デラウエア
強い甘みと酸味がバランスよく両立。価格も求めやすく、プチプチっと食べやすい品種です。
主な産地:山形県・山梨県・島根県
流通時期:5月~9月
【大粒でまさにぶどうの王様】
■ 巨峰(種なし)
大粒で歯ごたえがあり、糖度18度と甘みも強め。開発された研究所から見える、富士山の雄大な景観から名付けられました。日本のぶどうの代表品種です。
主な産地:長野県・山梨県・福岡県
流通時期:6月~10月
【種なしで食べやすい】
■ ピオーネ
ピオーネとはイタリア語で「開拓者」という意。巨峰とマスカットの交配種で、種なしで粒が大きく食べごたえがあります。皮は固いながらも食べてOK。
主な産地:岡山県・山梨県・長野県
流通時期:7月~10月
【甘く爽やかなニューフェイス】
■ シャインマスカット
2006年に品種登録された品種。ムスクのような上品な香りが特徴。種なしで皮ごと食べられ、すっきりとした甘さが楽しめます。
主な産地:長野県・山形県・岡山県
流通時期:6月~10月
【酸味が少なく食べやすい】
■ ナガノパープル
巨峰を改良した長野県のオリジナル品種。やや小粒の巨峰くらいの大きさで、種なしで皮ごと食べられます。
主な産地:長野県
流通時期:9月~10月
【ジューシーで甘みもしっかり】
■ ゴルビー
旧ソ連(現ロシア)のゴルバチョフ書記長の愛称で、大粒で赤く丸い見た目から氏を連想して付けた名称です。種なしで甘みが強く、果肉はやわらか。皮は固いので剥かないと食べられません。
主な産地:山梨県・宮崎県・山形県
流通時期:8月~9月
【楕円形のツブがぎっしり】
■ 翠峰(すいほう)
福岡県で育成されたぶどう。甘み、酸味のバランスが良く濃厚な味が楽しめます。種は少なく、皮ごと食べられます。
主な産地:岡山県・長野県・福岡県
流通時期:8月~10月
2. 気になるぶどうの選び方食べ方Q&A
Q. ぶどうにはどんな栄養があるの?
A. アントシアニンやポリフェノールが代表的。アントシアニンは赤ブドウ系に多く含まれ、目の疲れや視力回復につながる重要な役割を果たす成分として知られています。
Q. 表面についている白い粉は何?
A. ぶどうの白い粉は「ブルーム」と呼ばれている自然発生物質で、鮮度が良く熟度が高まった状態の果実に発生します。人体には無害なのでそのまま食べても問題ありません。
Q. おいしいぶどうの見分け方を教えて!
A. 色が濃く、表皮に張りがありブルームがしっかりと付着しているものを選びます。また、枝の色が緑である事も重要なポイントです。
Q. おいしい食べ方は?
A. 収穫からなるべく早めにお召し上がりいただくことがベストです。食べる2〜3時間前に冷蔵庫で冷やし、バラバラにせず房ごと洗ってから食べてください。
【 Pick Up! 】
コープの産直ぶどう
福島で、はちきれんばかりに実った“ピオーネ”
生産者:産直センターふくしま
今回ご紹介するのは、「産直センターふくしま」で栽培されている“ピオーネ”。
ひと房がなんと500g以上!ずっしりと重い粒よりのピオーネには福島の農家の皆さんの熱意と工夫が詰まっています。
「もともと福島は寒暖差が大きい盆地なので、果樹栽培に適しているんです」
そう教えてくれたのは産直センターふくしまの参事である服部崇さん。 福島でぶどうの栽培が始まるのは、春まだ浅い2月だそうです。
ぶどうは果樹そのものだけではなく、土壌や天候にも大きく左右されるフルーツ。服部さんたちはその環境づくりにも力を入れているそう。
「減農薬を徹底し、4割削減を目指しています。農薬を減らすことで作業をする人たちの健康はもちろん、土壌も本来の力を取り戻すことができるのです。さらに、果樹園自体も世界で定められている『適正農業規範』を参考に、誰がみても清潔な園地・作業所を目指し、安全で整頓された空間をキープしています」。
日々の作業の中で細かい工夫を取り入れながら、ひと房ひと房丁寧に収穫されたピオーネ。収穫して二日目には福岡に届きます。
実は、組合員の皆さんの元へ出荷する直前にも残留農薬検査を実施するなど、厳しい安全管理に気を付けているそうですよ。
「組合員の皆様の‘おいしい!’の声を聴くことが私たちの励みになっています。ぜひ福島で丸々と育ったピオーネを味わってみてください」
▲ 丸々とした立派なぶどうが、今年も福島から届きました。
【コープの産直とは?】
■ コープの産直ってどこが違うの?
コープの産直品とは、「産地直結品」、つまりコープが皆様にお約束する「産直3原則」に基づいて選ばれている商品を指します。
(産直3原則)
- 生産者・産地が明らかであること。
- 育て方・取り引き条件を互いに確認できること。
- 生産者・産地との交流があること。
コープの産直は、生産農家と組合員がお互いに抱える環境や課題を知って、より信頼関係を深めていただくことを目指しています。農業の社会的地位や役割を理解して購入いただくことが、国内の農畜産品を応援することにつながるんですよ。
今年も届いたピンポン玉くらいの大きさのピオーネ。思いきって一口でほおばってみると、甘酸っぱい果汁がジュワッとあふれだします。ちょっとお行儀が良くないかもしれませんが、皮ごとパクッと食べて栄養をまるごといただけるのが嬉しいですね。これぞ、至福の一口!秋の恵みをしっかり味わいたいと思います。
(SATETO編集部 大内)
もっと知りたい!コープのくだもの
旬のいちじくのおいしい食べ方、選び方。食べ頃はいつ?
ツブツブの食感にまったりとした甘みをまとったイチジク。もとはアラビア半島が原産で、古代エジプトの壁画にも描かれているほど、古くから愛されているフルーツです。しかも「不老長寿の果物」とも呼ばれるほど栄養満点!食物繊維をはじめ、カリウムやアントシアンも豊富で、乾燥させたものは生薬にも使われているとか。女性にとってもうれしい美肌効果もあるそうですよ。
生産者と私たちのおいしいカンケイ♡
コープの“産直”でつながる、紀ノ川農協のたねなし柿
紀ノ川の温暖な気候のもとで育てられる「たねなし柿」。その名のとおり種がなく、平べったくて丸い形。程よい歯ごたえでジューシーな甘味が特徴です。コープでは生産者の紹介はもちろん、 育て方や取り組みまでわかる“産直”システムを導入しています。紀ノ川農協の「たねなし柿」から、その仕組みを探ってみましょう。
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