桃の節句のごちそうに添えたい、華やかでおいしい一品が知りたいと、前回に引き続きやってきたのは、料理家ももさんのお店。今回はひな祭りのちらし寿司とあわせていただきたい、春色のお吸い物を教わります。
▲ 福岡県の山あいで飲食店を営むももさん。地産地消・旬の食材を中心に考案したメニューを提供されています
鶏ひき肉のだしで優しい味わい
「3色つみれのお吸い物」
だしをとった汁に魚介や野菜などの椀種を入れた汁物、お吸い物。本日ご紹介するのは、鶏ひき肉のつみれを入れたシンプルなお吸い物です。野菜や身近にある素材を使って、赤、白、緑の3色のつみれをつくることで、ひな祭りらしさを演出します。
\ ももさんのひとこと /
ほうれん草、にんじんなど、手に入りやすい野菜をつみれに混ぜるだけで、とても春らしい色彩の一皿になります。鶏肉の優しい風味を味わいたいので余分なだしはあえてとりません。 “つなぎ”は入れずに、素材そのものの食感や風味を生かしました。シンプルな味わいがお気に入りのレシピです
材料(4人分)
- 鶏ひき肉…200g
- ほうれん草…2把(約50g)
- にんじん…1/3本(約50g)
- 木綿豆腐…約50g
- 水…400ml
- しょうゆ…小さじ1
- 塩…小さじ1/2
- 柚子の皮…少々(トッピング用)
作り方
1.混ぜる具を準備する
ほうれん草はサッと茹でて細かいみじん切りにし、手で絞って水気を切る。にんじんは生のまますりおろす。木綿豆腐は軽く水気を切る。
ももさんに教わったポイント:
■ できるだけ細かく刻むことできれいな色に仕上がります
ほうれん草はできるだけ細かく刻むことによって、仕上がりが鮮やかになります
■ お好みの野菜、手に入りやすい食材でも◎
緑にはブロッコリーまたは青のり、赤には桜えびなど、色や風味が合いそうな食材で試してみるのもいいですね。黄色のパプリカをみじん切りにして入れるのもおすすめです。
2.3色の種を作る
鶏ひき肉を3等分にして、1のほうれん草、にんじん、木綿豆腐をそれぞれに入れ、さらに塩ひとつまみ(分量外)をそれぞれに加えて、手で粘り気が出るまでしっかりと混ぜ合わせる。
ももさんに教わったポイント:
■ しっかり練ることで崩れにくくなる
今回は片栗粉や卵などの“つなぎ”を使用しないので、粘り気が出るまでしっかりと手で混ぜ合わせましょう。お湯に入れた際に崩れにくくなります
■ 野菜や豆腐でつみれを柔らかく
鶏ひき肉だけだと固くなりがちですが、野菜や豆腐を入れることで柔らかいつみれに仕上がります
3.つみれをつくる
2をそれぞれ4等分にし、種同士がくっつかないように指先を濡らしながらつみれを作る。
ももさんに教わったポイント:
■ 3色団子のように丸くすると見栄えが◎
できるだけ丸いつみれにすることで、仕上がりが3色団子のようになり、ひなまつりらしさがアップします
4.つみれを茹でる
鍋に湯を沸かして、表面がフツフツしてきたらつみれを一つずつ入れ、アクをとりながら弱火でゆでる。
ももさんに教わったポイント:
■ 沸騰したお湯はつみれが崩れやすいのでNG
つなぎを加えていないつみれは、沸騰したお湯に入れると型崩れしやすいので要注意。フツフツ沸きはじめたくらいで優しくお湯に投入しましょう
5.汁に味付けをする
つみれに火が通ったら、醤油と塩で味付けをする。
ももさんに教わったポイント:
■ つみれが浮いてきたら火が通ったサイン
味付けはつみれに火が通ってから。つみれが浮いてきたら火が通った印です
6.完成
ひな祭りのメインに添えてどうぞ
▲ 柚子の皮などを散らすと、よりいっそう香り豊かなお吸い物の完成です
シンプルな材料に、シンプルな作り方ですが、春らしさあふれる一品に仕上がりました。ほうれん草やにんじんの控えめな味わいが、鶏肉のおいしさをひきたてています。ももさんの言うように、青のりや桜えびなど、色々な食材でも試してみたくなりました。この春、みなさんもぜひ作ってみてはいかがですか?
( SATETO編集部 堀尾 )
教えてくれたのは
- 中山百代
- 福岡県糟屋郡で飲食店を営む二児の母。
地元でとれた食材や季節の素材を中心に、ごはんや加工品をつくって提供されています。
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