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おいしいお茶の淹れ方(前編)
おいしいお茶の淹れ方(後編)
子どもに「お茶ちょうだい!」と言われたら、何を出していますか?冷たく冷えたペットボトルのお茶?それとも麦茶?「最近の子ども達って温かいお茶を淹れて飲むことあるのかな?」と編集部内で話題になり、「日本人なんだから温かいお茶に親しんでもらいたい!」と決まった今回の企画。子どもたちにおいしいお茶の淹れ方からお茶のヒミツ、お茶に合う和菓子作りまで体験してもらうことに。さて、どんな感想が聞けるかな?




茶育指導士・栄養士
海老名博美さん
教えてくれるのは、茶育指導士・栄養士の海老名博美さん。コープの機関誌「ふれあい」の表紙のフードコーディネート、レシピ開発などを手掛けています。


一般的に家庭でよく飲まれるのは「煎茶」ですが、ほかにもいろいろな種類があります。まずは、香りや味の違いを知って、多彩なお茶の世界を楽しんでみましょう!

葉は濃い緑色で細く丸く撚(よ)れて、色は澄んだ山吹き色です。日本茶の基本ともいえるお茶です。

手頃な値段で手軽に飲めるお茶。熱湯でサッと淹れてガブガブ飲めます。

質のよい茶葉のみで作られる最高級のお茶。濃厚なうま味が楽しめます。

茶道で使われることで有名なお茶。 最近はお菓子やいろいろな食品にも使われています。

煎茶の茶葉から取り除いた茎などを炒って作ったお茶。こうばしい香りとさっぱりとした味が特徴です。

煎茶や番茶に、炒った米を半々ずつ混ぜたお茶。炒ったお米の香ばしさとサラッとした味わいが特徴です。

葉は濃い緑色で細く丸く撚(よ)れて、色は澄んだ山吹き色です。日本茶の基本ともいえるお茶です。

手頃な値段で手軽に飲めるお茶。熱湯でサッと淹れてガブガブ飲めます。

質のよい茶葉のみで作られる最高級のお茶。濃厚なうま味が楽しめます。

茶道で使われることで有名なお茶。 最近はお菓子やいろいろな食品にも使われています。

煎茶の茶葉から取り除いた茎などを炒って作ったお茶。こうばしい香りとさっぱりとした味が特徴です。

煎茶や番茶に、炒った米を半々ずつ混ぜたお茶。炒ったお米の香ばしさとサラッとした味わいが特徴です。
では早速、子どもたちにお茶を淹れてもらいます。お茶を淹れるのは、ゆいとくん(9才)・あやとくん(8才)。ご両親は毎日お茶を飲んでいますが、二人はまったく飲まないそう。果たして、上手に淹れられるかな?まずは海老名さんに、家庭で飲む基本的なお茶の淹れ方を教えてもらいましょう!


沸騰したお湯で淹れる
あらかじめ湯呑を温めておく
抽出時間を意識する
最後の一滴まで注ぐ
沸騰したお湯で淹れる
あらかじめ湯呑を温めておく
抽出時間を意識する
最後の一滴まで注ぐ

「難しいことはなし!今回はご家庭で手軽に淹れられる方法を紹介します。この基本を押さえておけば、いつでもおいしいお茶が楽しめますよ」

茶葉 お湯 急須(茶こし付き) ティースプーン 湯呑
※今回は4人分のお茶を淹れます
お湯を沸かし、湯呑にお湯を注ぎます。そのまま約1分待ちましょう。
■湯呑を温め、適温にお湯を冷ます
お茶が冷めないように湯呑を温めておくのと同時に、お湯を適温まで冷まします。
■必要なお湯の量もわかります
湯呑に分けることで、お湯の適量を量ることができます。

急須にティースプーン4杯の茶葉を入れます。
■ティースプーン1杯が1人分
茶葉の目安は、1人分がティースプーン1杯(約2g)で覚えておきましょう。



湯呑に入れておいた湯を急須に入れ、蓋をして約1分待ちます。
■お湯は急須のサイズに合わせる
すべてのお湯を急須に入れると、あふれ出る場合も!お茶を淹れる前に、一度、計量カップでお湯の量を測るなどして、容量を覚えておくとよいでしょう。

お茶を湯呑にそれぞれ注ぎます。
■淹れる順番がポイント!
味の濃淡がでないように、①→②→③→④と注いだら、④→③→②→①と戻しながら注ぎましょう。



■最後の一滴まで注ぐ
急須内お湯が残っていると、次に飲む時に余計な苦みや雑味が出てしまうので、最後の一滴まで注ぎきりましょう!



まずは香りを確かめて…。熱いので気を付けて!
ごくりっ。
「苦っ!んー…、ちょっとおいしさがわからないなぁ」と渋い顔のあやと君。
お兄ちゃんのゆいと君は「苦いけどおいしいかも!ちょっと大人になった気分」と少し戸惑いながらも、お茶の味わいを確かめていました。
二人ともお茶を淹れるのが初体験とあり、「また淹れたい!」と満足そうでした!
お茶のことをもっと知るために、お茶にまつわる素朴な疑問を海老名さんに聞きました。


A. 並煎茶で80~90℃、上級煎茶で70℃が目安です。
ポットのお湯は約90℃くらいです。よく家庭で飲む並煎茶は、低温でじっくり抽出するより、熱めのお湯の方が渋みや苦みが引き立ちます。


A. 茶葉が広がるように円形のものがおすすめです。
本体より小さい茶こしは茶葉の開きが不十分なため、サイズに合った茶こし付きのものを選びましょう。




A. 二煎目、三煎目と楽しめます。
二煎目以降は茶葉が開ききっていて短時間で抽出されるので、時間を置かずに淹れましょう。
「最近、家に急須がない家庭が多いみたい」と聞いて一瞬驚いたものの、確かに普段は煮出した麦茶か炭酸水を飲んでいるし、来客時にはお茶よりコーヒーだなぁ。と、この原稿を書きながらコーヒーを飲んでいる今。温かいお茶離れは大人も同じかも!?「おいしいお茶の淹れ方」【後編】では、子どもたちが九州のお茶の飲み比べをしたり、お茶に合う和菓子レシピをご紹介します。仕事が終わったら、久々に自分のためにお茶を淹れたいと思います!
(SATETO編集部)
教えてくれたのは

- 茶育指導士・栄養士 海老名博美
- 雑誌やカタログ撮影のフードコーディネートから料理開発まで、幅広く活躍中。茶育指導士の資格も持つ。株式会社「FARM TABLE」所属。お茶好きに育った成人の娘2人の母。