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おいしいお茶の淹れ方(前編)
おいしいお茶の淹れ方(後編)←今回はここ!
もっと子どもたちに、「温かいお茶に親しんでもらいたい!」と、家庭で飲むおいしいお茶の淹れ方を初体験したゆいとくん(9才)・あやとくん(8才)。後編では、お茶の飲み比べをしてもっとお茶に親しんでもらいましょう!お茶に合う和菓子レシピもご紹介します。
茶育指導士・栄養士
海老名博美さん
教えてくれるのは、茶育指導士・栄養士の海老名博美さん。コープの機関誌「ふれあい」の表紙のフードコーディネート、レシピ開発などを手掛けています。
お茶といえば静岡県が有名ですが、実は九州も全国有数のお茶処。九州の三大銘茶といわれる「八女茶」「嬉野茶」「知覧茶」を、産地ごとに飲み比べてみました。どんな味や香りの違いがあるのでしょうか?
福岡県八女市とその周辺で生産されるブランド茶。爽やかな香りで、甘くてコクがあり、旨みが強いのが特徴です。八女茶の最高峰と言われる本玉露も有名。
佐賀県嬉野市で生産されるお茶で、茶葉がくるっと丸まった玉のような「玉緑茶」が特徴です。香りがとても強く、味はまろやかで深みがあります。
鹿児島県南九州市で生産されるお茶。その多くは、じっくりと長く蒸す「深蒸し茶」で、甘みとうまみが強く、渋みがとても少ないのが特徴です。
福岡県八女市とその周辺で生産されるブランド茶。爽やかな香りで、甘くてコクがあり、旨みが強いのが特徴です。八女茶の最高峰と言われる本玉露も有名。
佐賀県嬉野市で生産されるお茶で、茶葉がくるっと丸まった玉のような「玉緑茶」が特徴です。香りがとても強く、味はまろやかで深みがあります。
鹿児島県南九州市で生産されるお茶。その多くは、じっくりと長く蒸す「深蒸し茶」で、甘みとうまみが強く、渋みがとても少ないのが特徴です。
まずは香りを確かめて…
食べてみよう!「やっぱり苦いなぁ…」
お茶を淹れて、飲み比べてみよう!
好みの味が見つかるほど、香りや味の違いが分かったようです。「お茶葉を食べてみたらおいしかったよ!」と意外な反応も。苦いとはいえ、その苦みが新鮮に感じたようです。
知ってた!?
緑茶も紅茶もウーロン茶も
同じ茶葉!
実は緑茶・紅茶・ウーロン茶(中国茶)はすべて同じ茶葉からできているって、知っていますか?茶葉の発酵具合によって、色や香り、味わいまでまったく違うものに。気分や食事に合わせて、いろんな味わいを楽しんでみましょう!
お茶のことをもっと知るために、お茶にまつわる素朴な疑問を海老名さんに聞きました。
A. カテキン効果で細菌やウイルスをブロック!
抗菌・抗ウイルス作用があることで知られるカテキン。日本茶のなかでも特に煎茶に多く含まれ、飲むことで細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぎ、免疫力が高まると科学的に証明されています。また風邪予防には、煎茶でうがいをするのも効果的です。
A. 袋ごと保存用ビニール袋に入れて冷凍保存をしましょう。
毎日飲む場合は日の当たる場所を避け、茶筒などの保存容器に入れておきます。長期保存する場合は、袋ごと保存用ビニール袋に入れて冷凍保存をしましょう。飲む時は急激な温度差で水滴が出ないよう、常温に戻した後に茶筒などに保存を。1ヵ月くらいで飲みきるのが理想ですが、飲みきれなかった場合はフライパンで炒って、ほうじ茶にするのもおすすめです。
A. 急須や湯呑の茶渋を取ったり、冷蔵庫や靴箱の脱臭・湿気取り代わり、
湯船にお茶パックを浮かべてお茶風呂を楽しんだりしても!
茶殻は塩を混ぜてお茶パックに入れ、急須や湯呑の茶渋を取ったり、乾燥させてお茶パックに入れ、冷蔵庫や靴箱の脱臭・湿気取り代わりに利用したりできます。また料理に使うのもおすすめ。茶しゃぶ、かき揚げ、塩と混ぜて茶塩にして揚げ物に添えるなどおいしくいただけます。また、湯船にお茶パックを浮かべてお茶風呂を楽しんでも!
せっかくお茶を淹れられるようになったなら、それに合う和菓子を用意しておやつタイムにしましょう!自宅で簡単に作れるレシピを海老名さんに教えてもらいました。
栗がぎゅっと詰まった
「栗だんご」
せいろで蒸したホクホクの栗だんごは、素朴で優しい甘さが口いっぱいに広がります。栗を砂糖で煮たら、生地に包んで蒸し器で約30分。皮はモチモチ、中にはゴロゴロと栗が入って、小ぶりながらも満足感のある栗だんごのできあがり。冷凍のむき栗を使うので、季節を問わずにいつでも作れます。
焼き目が香ばしい
「お茶焼き餅」
福岡県太宰府市の名物・梅ヶ枝餅風の焼き餅レシピです。3つのシンプルな材料で作れて、餅皮に冷ましたお茶を入れるのが特徴。子どもと一緒に手作りして、ホットプレートで焼いてアツアツをいただきましょう!
最初はお茶を飲んで「苦い!」と言っていた二人も、和菓子を食べ始めると、自然と一緒にお茶を口にしていました。「家でもお茶を淹れてみる!」とすっかり興味を持ってくれた様子。お茶のおいしさに目覚めたみたいです!
後日、ご両親に二人の様子を聞いたところ、「お腹がタプタプになるくらい、何度もお茶を淹れてくれました!」とうれしいご報告が!しかもお茶を飲むようになったそうで、苦いとはいえ、やっぱりお茶は日本人に欠かせない飲み物なんだなぁと実感。これから寒くなるので一段とおいしくいただけそうですね!
(SATETO編集部)
教えてくれたのは
- 茶育指導士・栄養士 海老名博美
- 雑誌やカタログ撮影のフードコーディネートから料理開発まで、幅広く活躍中。茶育指導士の資格も持つ。株式会社「FARM TABLE」所属。お茶好きに育った成人の娘2人の母。