わざわざ長期保存食を揃えなくても、
調理しなくても食べられる缶詰やレトルト食品は立派な非常食。
日常的に食べ慣れている食品を「食べたら買い足す」を繰り返しなが
ら、自然と非常食が備蓄されていく「ローリングストック」がおすすめ
です。「TSUKURO」に届いた組合員の声をもとに、
おすすめのローリングストック商品と、
ローリングストックについてのアドバイスをご紹介します。
NPO法人ママプラグ理事 アクティブ防災事業代表
冨川万美さん
東日本大震災後に被災母子支援を行ったことをきっかけに、防災事業を中心とした『NPO法人ママプラグ』を設立。『全災害対応! 子連れ防災BOOK』(祥伝社)・『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』(Gakken)などの多数の防災に関する本の出版に携わる。自ら考えて動く「アクティブ防災」を提唱し、全国で防災講座を展開するほか、「防災ピクニック」を広める活動に尽力している。
NPO法人ママプラグ理事 アクティブ防災事業代表
冨川万美さん
東日本大震災後に被災母子支援を行ったことをきっかけに、防災事業を中心とした『NPO法人ママプラグ』を設立。『全災害対応! 子連れ防災BOOK』(祥伝社)・『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』(Gakken)など多数の防災に関する本の出版に携わる。自ら考えて動く「アクティブ防災」を提唱し、全国で防災講座を展開するほか、「防災ピクニック」を広める活動に尽力している。
消費しながら備えるので、賞味期限が半年〜1年ほどの食べ慣れている食品でもOK。缶詰やフリーズドライ、レトルト食品などを普段からいろいろ試して、家族の好みのもので備えておきましょう。
被災時の救援物質には生野菜はほとんど含まれていないため、体調不良や便秘などになってしまう人も。ひじきやわかめ、乾燥野菜などの乾物や、フリーズドライのスープ、野菜ジュースや粉末青汁などを備蓄しておくと安心です。
また、甘いものがあると気持ちが安らぐので、キャンディやお菓子、フルーツ缶などもおすすめです。
中身が飛び出さないスタックボックスに保管するのがおすすめです。いざという時に出し入れしやすい場所に置いておけば、そのまま持ち出せて便利ですよ。
日頃から無洗米を食べていらっしゃるのであればローリングストックとして成り立ちますが、非常食としてわざわざ揃える必要はありません。国産のお米なら、研がずに炊いてもおいしくいただけるものがほとんどですよ。
ツナ缶自体は調理もしやすく日持ちもするので、非常食にぴったり。「キャンドル代わりにもなるから保存している」という声もよく聞かれますが、火をつけて使用するのは遭難してしまった時など「本当にどうしようもなくなってしまった時」の最終手段に。匂いがとてもきついので、個人的にはおすすめしません。ツナ缶をろうそくにするのなら、気持ちの安らぐアロマキャンドルを1本、避難グッズに入れておくことをおすすめします。
災害で停電になったら、まずは冷蔵庫の中のものから食べていくことになります。そういう意味では冷蔵庫は最大の備蓄庫。中身を常にチェックして、食料を切らさないということも大切です。冷凍食品の場合は、加熱が必要だったり、水が必要なものも多いので、自然解凍が可能で、調理不要のものなら役立ちます。
日用品のローリングストックに関しては、「なくなる前に買い足す」ことがとにかく大切。賞味期限などもないうえに、いずれ必ず使うものなので、日頃から少し多めに買っておくクセをつけてもおくといいかもしれません。
出典:『全災害対応! 子連れ防災BOOK』『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』
お恥ずかしながら、“ローリングストック”という備蓄方法を今回の取材で知りました。“非常食=乾パン”だと思い込んでいた私にとっては目からうろこ!「やるぞ!」と構える必要がなく、普段の生活の中で気楽に実践することができるので、さっそく我が家にも取り入れてみようと思います。
(SATETO編集部 寺尾)