新キャベツ、新玉ねぎ、スナップエンドウなど、旬を迎える春野菜が出回り始めると、なんだかソワソワしてきます。栄養たっぷりの、生命力あふれる春野菜を楽しめるのはこの時期だけ。今回は期間限定のおいしさを存分に味わえるレシピを、料理家のコンドオさんに教えてもらいました。
▲ 教えてくれるのは、料理家のコンドオミユキさん。野菜をたっぷり使ったレシピやアレンジしやすいオリジナルメニューがお得意です。
水なし塩だけで、旨みが凝縮!
「春のラタトゥイユ」
春野菜は水分が多く甘みがあるのが特徴。今回教えてくれたのは、そんな野菜たちの力を借りて、鍋の中でじっくりと火を通すラタトゥイユです。にんにくや生姜などの香味野菜を使い、味付けは塩のみと至ってシンプル。ですが、いろいろな野菜の旨みが相まって滋味深い味わいが楽しめます。
\ コンドオさんからのアドバイス /
ラタトゥユといえば、太陽の光を浴びた夏野菜で作るトマトベースのイメージがありますが、春野菜も負けてはいません。寒い冬の間、土の中でじっと栄養を蓄えて、甘みと水分がたっぷり。そんな春野菜のパワーをまるごといただきましょう!
材料(4人分)
- 春キャベツ…1/2玉(約300g)
- 新玉ねぎ…1個
- アスパラガス…3~4本
- ミディトマト…5、6個
- グリーンピース…1カップ分(約150g)
- しめじ…1パック
- にんにく…1片
- 生姜…1片
- 塩…大さじ1
- 黒こしょう…少々
- オリーブオイル…大さじ1
作り方
1.キャベツを洗って手でちぎる
キャベツを一口大くらいの大きさに手でちぎる。根元は食べやすいように小さくちぎる。
コンドオさんに教わったポイント:
■手でちぎって食感豊かに
春キャベツは甘くて葉が柔らかいのが特徴です。包丁で切るよりも手でちぎると味が染み込みやすく、食感も楽しめますよ。
2.野菜を切る
しめじは石づきを取り除きバラバラに、玉ねぎはくし型、アスパラガスは約2〜3センチ幅にカット、トマトはヘタを取って半分に切る。グリーンピースはそのまま、にんにくと生姜はみじん切りにする。すべての野菜をボウルに入れる。
3.塩をまぶして15分置く
ボウルに入れた野菜全体に塩をまぶし、サッと全体を混ぜたら、そのまま15分おく。
コンドオさんに教わったポイント:
■塩で野菜の水分を引き出す
煮込む前に、塩を使って野菜から水分を引き出します。野菜全体に塩が行き渡るように、手を使って下から救い上げながらざっくりと混ぜ合わせましょう。
4.弱火で30分加熱
厚手の鍋にオリーブオイルを入れ、3を野菜から出た水分ごと鍋に移す。黒こしょうを加えたらフタをして弱火で30分加熱する。
コンドオさんに教わったポイント:
■水は加えない
野菜の水分は捨てずにそのまま使ってください。野菜そのものの水分で煮込むことで、旨みたっぷりに仕上がります
■厚手の鍋がおすすめ
厚手の鍋は熱伝導がよく、全体にまんべんなく火が行き届きます。ふたをして弱火でじっくりと煮込みましょう。
■途中でフタを開けない
熱を逃がさずに水分をしっかりと閉じ込めるためにも、ふたは必要以上に開けないで。時々様子を見るくらいにしましょう。
5.ザッと混ぜる
30分ほど煮込んで全体に火が通ったら、最後に全体をザッと混ぜる
6.完成
春野菜たっぷりの一品ができました!バゲットを添えて召し上がれ。
春野菜がた~っぷりのラタトゥイユ。味付けは塩だけなのに、いろんな野菜の甘みが重なって奥深い味わいです。切って混ぜて15分待ったら、火にかけてコトコト30分待つだけ。手はかけず時間をかけるだけで、こんなにおいしい一品ができるなんてびっくりです!そして、野菜がたっぷりいただけるのが何よりうれしいですね。
( SATETO編集部 佐藤 )
教えてくれたのは
- 料理家 コンドオミユキ
- イートプランナーとして、レシピ制作や食品撮影スタイリング、器のコーディネイト等を中心に活動。イラストレーター、美容家としての一面も持ち、「食」と「美」を中心とした「暮らしを楽しむ提案」を発信している。コープ歴18年。「ただの炭酸水」がお気に入り。
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