たべもののきほん 九州の人は、鶏肉好き？ ヘルシーな部位はどこ？もっと知りたい！鶏肉のこと

▲ 鶏肉の旨みを余すところなく味わえる「水炊き」は、九州ではなじみ深いメニューのひとつ。コープの産直鶏肉「南国元気鶏」を使った水炊きレシピをこちらでご紹介しています

私たちのもっとも身近な食材のひとつ、鶏肉。特に九州は、全国的にみても鶏肉の消費量が高いことでよく知られています。かしわ飯、唐揚げ、焼き鳥などが日常的に食卓に上ることも多く、馴染み深い食材です。今回は鶏肉に関する素朴な疑問と、九州の鶏肉料理についてご紹介します。

鶏が日本に渡来したのは、今から2000年以上も前のこと。最初は時を告げる聖鳥として大切にされていたようです。その後長い年月をかけて混血を重ね、私たちが今食べている鶏の原型となりました。ちなみに手頃な価格で鶏肉が手に入るようになったのは、戦後、アメリカより導入された「若鶏（ブロイラー）」がきっかけ。それまで鶏肉は、なんと牛肉よりも高級品だったそうですよ。

ヘルシーな部位は？　しっとりさせるコツは？
鶏肉にまつわる素朴な疑問にお答えします！

私たちの食卓の身近な食材でありながら、知らないことも多い鶏肉。素朴な疑問を、鶏肉の生産者の方にお答えいただきました。

A. 細菌性食中毒の危険があるからです。

カンピロバクターという細菌性食中毒の危険性がありますので、調理時にはしっかりと中心部まで加熱してください。加熱時間や温度の目安は、中心温度が75℃以上の状態で1分以上とされています。肉の色がピンク色から褐色に変わり、肉汁が透明になるまでがポイントです。
※鹿児島で食べられる「鶏肉たたき」など一部の例外については、まな板・包丁は専用のものを使用すること、器具を温湯で洗浄消毒することなど食中毒を防止するための衛生基準をクリアした施設で調理されたものが店頭で売られています。

A. ササミとムネ肉です。

鶏肉でもっとも低カロリーな部位はササミ、そしてムネ肉と続きます。特にムネ肉は、昨今の高齢化や健康志向の高まりから、その高たんぱく・低カロリーの特性に注目が集まっています。蒸したり焼いたりと、幅広く調理できるのも魅力。カロリーを気にしなければ、揚げ物にもおすすめです。毎日の食卓に上手に取り入れたいですね。

A. 加熱しすぎにご注意を。

ササミやムネ肉は、モモ肉や他の部位に比べて脂肪が少ないため、加熱しすぎると硬くなりパサつきやすくなります。しっとり仕上げるためには、例えば唐揚げにする場合、揚げた後に一度余熱で中まで火を通してから、高温でさっと二度揚げにするなど、加熱時間を減らす工夫をおすすめします。また調理前に塩麹に漬け込んだり、炊飯器を利用した真空調理にしたりする方法でも、しっとり柔らかく仕上がります。

あなたはいくつ知っていますか？
九州の鶏肉料理いろいろ

九州は全国的にみても鶏肉の消費量が多い地域。下の表でお分かりのとおり、九州7県すべての政令指定都市が、鶏肉購入量の上位にランクインしています。

1世帯当たりの
鶏肉の年間購入量ランキング（上位15都市）

(対象：都道府県庁所在市および政令指定都市・平成27年（2015年）～29年（2017年）平均）

（総務省統計局・統計データより 参照）

実際に各地域の鶏肉料理を見てみると、それぞれ独自の調理法で鶏肉の魅力を引き出した料理を伝えてきたことがわかります。そのうちのいくつか代表的なものを紹介します。